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相場

eBayの相場の読み方

平均ではなく中央値。外れ値はIQR法で落として、仕入れ上限を先に決める

最終更新 2026.07.06書いた人:箱らぼ運営(現役セラー)

eBayのSold(落札履歴)を開いて、価格をざっと平均して「相場はこれくらいか」と決める。自分も最初はそうやっていましたが、この読み方はけっこうな頻度で外します。

このページでは、現役セラーとして自分が実際に使っている相場の読み方を、計算例つきで残します。要点は3つです。

  1. 相場は平均でなく中央値で見る
  2. 外れ値は目視でなく**ルール(IQR法)**で落とす
  3. 相場から仕入れ上限を先に逆算して、判断を機械化する

平均が外れる理由

例として、あるフィギュアのSoldが10件あったとします。

  • $20前後で売れたもの:8件
  • $95:1件(サイン入りの特別版)
  • $8:1件(箱なしジャンク)

この10件を平均すると約$27。でも、これから普通の中古品を出品する自分にとっての相場は$20です。$27で出したら、売れずに寝ます。

Soldには、サイン入り・限定セット・ジャンク・「送料込み」と「送料別」の混在といったノイズが普通に紛れています。平均はこのノイズに強く引っ張られます。中央値(価格順に並べたときの真ん中の値)は引っ張られません。

上の例なら、10件を安い順に並べた真ん中(5番目と6番目の平均)は$20。実感に合うのはこちらです。

外れ値はIQR法で機械的に落とす

とはいえ「明らかに変な値は目で見て除けばいい」と思うかもしれません。自分も最初はそうしていましたが、やめました。理由は単純で、目視は毎回ブレるからです。疲れていると甘くなるし、期待している商品だと高い方を残したくなる。

今はIQR法という統計の定番ルールで落としています。手順はこうです。

  1. 価格を安い順に並べる
  2. 下から1/4の位置の値(Q1)と、3/4の位置の値(Q3)を取る
  3. その差(IQR = Q3 − Q1)を出す
  4. 「Q1 − 1.5×IQR」より安いもの、「Q3 + 1.5×IQR」より高いものを除外する

さっきの10件($8, $18, $19, $19, $20, $20, $21, $22, $23, $95)でやってみます。

  • Q1 ≒ $19、Q3 ≒ $22 → IQR ≒ $3
  • 下限 = 19 − 4.5 = $14.5 / 上限 = 22 + 4.5 = $26.5
  • → $8(ジャンク)と$95(サイン入り)が自動的に消える

残った8件の中央値は$20。自分の期待も疲れも入り込む余地がありません。

ひとつ注意点があって、件数が少ないとき(目安4件未満)は外れ値処理をしない方が安全です。少ないデータから無理に外れ値を判定すると、本物の売価まで消してしまうことがあります。

相場が出たら、仕入れ上限を先に決める

中央値が出たら、そこから逆算します。式にするとこうです。

仕入れ上限 = 中央値(円換算)×(1 − 手数料率 − 目標利益率)− 送料

手数料率には、eBayの販売手数料、広告費(Promoted Listings)、入金手数料(Payoneer等)を合算して入れます。関税を売り手負担(DDP)にする場合はその分も引きます。

この「先に上限を決める」順番が大事だと思っています。仕入れ値を見てから「いくらで売れたら利益が出るか」を考えると、希望的観測が入ります。逆に、売れる値段から上限を先に決めてしまえば、メルカリでその値段より高ければ見送るだけ。判断が一瞬で終わり、リサーチの数をこなせます。

毎回手でやるのは現実的でない(ツール化した話)

この一連の計算、1商品なら電卓でもできますが、リサーチ中は何十件も見ます。Soldを開いて、並べて、外れ値を除いて、中央値を出して、為替を掛けて、手数料を引いて……を毎回やるのは現実的ではありませんでした。

なので自分の無料拡張機能 FOX RECON には、この流れをそのまま入れています。国内の商品ページやeBayのSoldページを開くと、平均・中央値・最安・最高と、設定した利益率から逆算した仕入れ上限(DDP/DDU対応)がその場に表示されます。やっている計算はこのページに書いたことと同じで、手作業を省いているだけです(開示:FOX RECONは箱らぼ運営者の自作ツールです)。

ラクマの商品ページ上にFOX RECONのパネルが開き、eBay Soldの平均・中央値・最安・最高と、送料や関税を含めた推奨出品価格が表示されている実際の画面

上のスクリーンショットが実際の画面です。平均$217に対して中央値$222、最安は$17。この最安$17のような値を平均に混ぜてしまうのが、冒頭に書いた「平均の罠」です。

まとめ

  • 相場は平均でなく中央値で見る(ノイズに引っ張られない)
  • 外れ値は目視でなくIQR法で落とす(Q1−1.5IQR 〜 Q3+1.5IQR の外を除外、4件未満は何もしない)
  • 中央値から手数料・目標利益・送料を引いて、仕入れ上限を先に決める
  • 上限より高い仕入れ値は見送る。判断をここまで機械化して、数を見る

相場を読むというと難しく聞こえますが、やっていることは「ノイズを消して、真ん中を見て、引き算する」だけです。

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相場(いくらで売れるか)と回転(何日で売れるか)はセットで見ると仕入れ判断がぶれません。FOX RECONの「売れるまでの日数」機能は、この中央値相場に販売スピードを足して、回転まで含めた仕入れ上限を見極められます。

この計算を、Soldページ上で自動でやる

FOX RECON(無料Chrome拡張)は、eBayのSoldページで外れ値除去済みの中央値と仕入れ上限をその場に表示します。